遠藤のおっさんが逝きました。
瀬津は少しづつヒログループを削り取るように攻撃をし始めました。遠藤はほんの少しだけ離れて武器を探した際にナイフで刺され絶命しました。着目すべきはビンゾーが死ぬ前に噛むかどうか皆に提案したシーンです。ビンゾーが噛めば感染して遠藤はゾンビになります。あとは運しだいで知性型ゾンビになれるかもしれないのです。知性型ならビンゾーと同じくヒログループと行動を共にして貢献できます。私は20%ならゾンビガチャをしてみるべきだと考えています。ガチャに外れて無知生型になってしまえば、その時点であらためて首を切れば良いのです。ただ論理的にはそうですが今まで一緒に行動した仲間ですから簡単に首を切れるとは限らず難しい問題です。
さて瀬津との決戦ですがビンゾーの方が動きが機敏で有利です。さらに瀬津はビンゾーを見ると嫉妬で意識が飛んでしまうというハンデを背負っています。さすがのビンゾーも意識が飛んで無知生型と同じになった状態の瀬津をやることはためらったようです。初めは腹にナイフを突き立てるだけにしました。武士の情けです。ここで瀬津が負けを認めるならこれ以上は戦わないというサインでもあります。しかし瀬津は戦闘をやめなかったためビンゾーは彼の頭を割りました。通常は頭を割られれば脳へのダメージでゾンビも死にます。しかし明確な死の描写ではないため不明です。確実に瀬津をやるなら首を切っておくべきでした。
本作品はパンデミック初期の設定が秀逸で私は大絶賛です。ゾンビ作品ならこの程度というものを超えて、読み応えのあるストーリーでした。作品に順序をつけることは難しいですが今まで読んだゾンビ作品の中でベスト5には確実に入ると言えます。