ついにカミングアウトしました。
修造はグループから離脱しようとして最後に良いことをするつもりでした。それは来黒鳥のひなに自分の体をチョイと食わせていくことです。しかし現場を見られた修造は自分が知性型のゾンビであることを白状しました。知性型であろうと人を襲うゾンビであることは確かです。ですから修造が気を抜けばグループの人間を嚙んでしまう可能性はあります。特におさない藤沢を保護しているため大変です。
グループは協議して修造をつれて行くことにしました。瀬津グループが近くにいるため修造をボディガードとするのです。知性型は武器を使い人間が戦うのが困難です。たとえば人間が瀬津の腹を切ってもゾンビですから死なず反撃されてしまいます。ゾンビは首や頭部を攻撃しないと意味がないのですから生身の人間が五分に戦うことはできないのです。そこで同じ知性型で動きが速い修造を戦わせるためにつれて行くのです。
改めて仲間になった修造はビンゾーと呼ばれることになりました。これはゾンビであることがバレたあとも一応の仲間という意味で秀逸です。ところで私が気にしているのはビンゾーの細かい傷です。激しく動く彼は手足にこすった傷が無数にできていると思われます。ゾンビは生理反応が無いため傷も治らないと予想できました。さすればゾンビと人間との見分けで細かい傷が治っているか否かが使えます。もちろんビンゾーが初期にアイドルに噛まれた手の傷も治っていないはずです。