警官隊は少々遅れましたが恵介の手引きで洞窟内に入りました。
このヤマは警察だけでは無理だと自衛隊も要請して供花村は包囲されました。しかし大きな抵抗も無く、ケリがついたようです。岩男など後藤家の若い衆は死に、屋敷の女子供は供花村の刺青衆が撃ち殺しました。ただ洞窟から脱出した頭にタオルを巻いた後藤家数名が行方不明です。なるほど、こうなっては後藤家壊滅は明白ですからタオル衆はできるだけ供花村住民を巻き添えにして大悟やその家族にも報復をしようとしています。
さてタオル衆の考えですが今更、供花村の非武装の子供など一般住民を殺害しても意味はありません。後藤の若い衆の目的は後藤家、つまり当主の血筋を守ることです。それは銀からの洗脳でハッキリとしています。洗脳の甘かった岩男が多少ブレましたがタオル衆はブレていないはずです。現在の後藤の若い衆は子供のころに母親から引き離されて銀の強い洗脳下にありました。ですからそう何名も岩男のように独自で動かないのです。
では生き残ったタオル衆の無意味な殺戮は何のためかが問題になります。警察や大悟が後藤家を壊滅させようとしていることは明らかです。そうであるなら供花村住人を人質と考えて殺害するという行動だと私はとらえています。さすれば後藤家に圧をかけると人質の大量の死者が出るという実績が残ります。たとえば恵介やすみれの子供など当主の血筋を引く者を亡き者にしようとする者は、その実績を考慮するはずです。もしも恵介を殺害するとまた多数の無垢の民が殺されるのではないかとけん制できるという具合です。実際には後藤家が壊滅すればタオル衆たちも武装解除されて収監されます。ですから報復などは難しく当主を守ることもできなくなるのです。