管理者の暴走とは管理者自身が神になることを目指すことでした。
いままで私は管理者というものが何者なのか分からずにいました。しかし管理者とは文字通り、この領域の神を生み出すための設備を管理する立場の者です。私の考えでは無表情仮面が食料などを配るだけの行動をしていることと同じだということです。運営側は参加した人間通しが殺し合いをできるように吊り橋の補修などだけをするべきです。しかしこの領域の管理者は自分がゴールを目指し神になることを願いました。誰かほかの者が神になると、この領域が終わってしまいます。ですから力をつけた参加者が現れたときに、守護天使を送って抹殺していたのです。その動機は自分が神になるまで他の者をゴールさせないという利己的なものです。しかしゲームバランスを整えるためという名目を作って大天使仮面などレベルを上げた者を消していたということです。
管理者や守護天使らは自分自身が神を目指さないように脳内にプロテクトがかかっているようです。しかし管理者はそれを段階的に破っていて禁じられた行為がいくつかできるようになっています。ディーラー仮面はこれらのスナイパーの話を疑っています。まずこの情報をどこから仕入れたのかを尋ねました。するスナイパーはレールガンのコードの処理中の脳内での出来事を話し始めました。
コードの処理中の脳内では試練として自分にとって強い敵が幻影になって現れます。それが本城ゆりやニセなのですからスナイパーが幻影を殺せないのも納得の話です。神になろうとするものは知り合いでも非情に殺さなければならず、人間性を失っていくのです。スナイパーが脳内でモタモタしていると久遠が脳内に出てきて幻影の頭を速攻で割りました。久遠は死ぬ直前にスナイパーの脳内に転送してきたのですから本物と言えるのです。この久遠の冷酷さを十王や相川が恐れていたと思われます。そもそもレールガンをぶっ放すという攻撃は大量の無垢の犠牲者を出す可能性をふくんでいます。久遠がレールガン使いだということと彼女の非情さは矛盾せずストーリーに独特の、そして上質の魅力を与えたと私は感じました。