徹の論理が正しいと私は思いました。
熊を退治するために宿舎の中の犬を解き放つ作戦が検討されました。しかしもし犬がやられた場合や犬が生き残った場合にどうするのか反対意見が出されます。たしかにもう一度犬を宿舎に閉じ込められる保証はないのです。不確実な作戦に反対する理由も納得できました。
徹はこの作戦に賭ける理由を説明しました。まず政を早く助けないと死んでしまうので熊退治は待ったなしです。そして熊が宿舎を襲えばドアや窓を必ず破ってきます。生徒たちがいる管理室の窓が破られれば侵入した熊に襲われて逃げ場がなくなるのです。廊下は犬、外からは熊が入ってきます。それを予想した徹は積極的に犬を放ち、互いに殺し合いをさせることを選びました。このままだと死は時間の問題なら成功率の低い作戦でも賭けるのが正解です。
徹と五条が宿舎の外で熊を待っていると登場したのは二匹でした。意表をつかれましたが、徹は犬が勝つと確信しています。充分に引き付けたところで窓を開けて犬を出そうとしましたがトラブル発生です。二階からヒモを引いて窓をあけようとしましたがうまくいかなかったのです。そこで徹は自らが危険を顧みずに窓を開けに行きます。