スライドさせる引き戸というのは良く出来ていると感心しました。
宿舎の中では甲斐らが犬に襲われていました。ここで甲斐を助けるために政が中へ入ると他の犬が外へ出てしまいます。外には戦闘能力の低い女子生徒や怪我人がいるため危ないのです。徹は究極の選択をして窓を閉めました。まだ甲斐は生きていますが見捨てたのです。
再度、犬の閉じ込めに成功しましたが多数の被害が出てしまいました。ここで私が注目したのは引き戸の構造です。志津間が指摘しましたが窓をきっちり閉めていれば犬は出てこれないのです。その理由は引き戸は横にすべらせなければ開かないからです。犬はジャンプして窓に触り、さらに横滑りさせないと開かないことになります。そんな複雑な動きは犬はできないのです。飼い犬が何度もトライして偶然窓を開けてしまうことはありますが、この状況では開かないとみて正解です。なるほど動物に簡単に突破されないというのが引き戸の優れたところです。
よく考えてみればガラス窓も動物に有効です。犬などの動物が家の中に入ってこようとしてもガラス窓を割らないと入れないのです。もし動物が頭で窓を割っても割れたガラスで侵入を拒否することができます。強固な窓ガラスですが人間なら緊急時にも割ることが可能です。例えば室内で火災が起きた場合、人間は仮に窓にカギがかかっていてもガラスを割って脱出できます。強固ですが緊急時には一瞬で開けられる構造なのです。