高城の実家は右翼団体の家でした。
ゾンビパニック後、ようやく一息つけたようです。高城の実家は大豪邸で親が右翼団体の代表ということで若い衆が手際よくワイヤーなどを張って守ったようです。私はゾンビたちが肩の高さ程度の塀を乗り越えられないことからバリケードで道路を封鎖して街を守る方法を考えていました。むろんベニヤ板などでは押し通られることもありますので二重三重にするのです。必要とあれば街を碁盤の目のように板で区切ってしまえばゾンビを防ぐことができます。
高城ママはこの安全な豪邸を放棄することを孝に話しました。今のところ電力水道が来ているので生活は出来そうですが、それも長くは続かないというのがママの主張です。発電所や水道局は保守などで働く技術者で動いています。その彼らが休みなく働き続けることはできないということです。自分の家族の安否確認のために帰宅する者もいます。発電所が危険と考えれば逃げてしまう者もいます。そしてゾンビが治ることはないのですから技術者たちはどんどん数を減らすことになります。つまりインフラが維持できなくなるのです。