猿が味方だとすると意外な展開です。
私はてっきり猿が皆を襲うのだと考えていました。撮影隊は熊に襲われて車の中に閉じ込められました。前方にはもう一台の車があり逃げ出せないのです。しかしそんな時に現れたのが猿でした。猿は熊を追い払うかのようにこん棒で応戦しました。普通は猿ガンバレとなるのですがこの猿はヒトを殺める性質をもっています。
猿対熊のモンスター対決になりました。熊は吠えて威嚇しますが猿はこん棒で鼻っ柱を叩きました。私は猿がこん棒をもってきたところが上手いと思いました。ヒトが熊に勝てない理由のひとつはリーチの差です。たとえ人が刃物をもって対抗しても熊のリーチの長さでとどかないのです。もし間合いに飛び込んでもフカフカの毛皮で刃物が肉まで届きにくいというのもあります。つまり熊に対しては刃物よりも打撃が有効だと考えられます。そしてリーチの長い打撃といえば棒術なのです。これまでの事件や他の作品では熊に対して棒を使った防御が破られるシーンが散見されます。棒は熊の横からのフックにより簡単に折られます。つまり折れない太いこん棒のような武器が必須となります。通常の人間はそんな太いこん棒をふりまわす腕力はないのですが猿は別です。この猿は人間の数倍の腕力を持っています。
熊に完全勝利した猿は名前も残さずにその場を立ち去りました。猿は人間を襲わずに助け、守って去ったのです。そんな伝説の猿に魅力を感じて撮影続行してしまう彼らの気持ちも理解できました。