電車はすぐに止まるもんだと感じました。
新宿駅の暴動からすぐに鉄道は止まりました。鉄道が止まるといえば大きな事故か震災ぐらいしか考えられないのです。この作品でもゾンビパニックと震災を重ね合わせるような印象を受けました。ゾンビにより鉄道が止まる原因を私は考えました。まず人間やゾンビが線路に降りてしまうことです。そうなれば鉄道は安全確認までは停止します。また、駅員や運転手が襲われれば鉄道は止まると考えられます。すなわち案外簡単に鉄道は止まってしまうと想像できました。
会社では塚森がゾンビ化して社員を襲いました。ようやく塚森を外に追い出した社員たちでしたが、会社のまわりはすでに暴徒だらけになっていました。これでは徒歩で帰宅することすら困難です。そこで彼らは社用車で移動を開始します。このあたりで社員たちはゾンビのことを暴徒と呼んでいます。人間をガブガブ食っている血だらけの者は一般的にはゾンビです。しかし彼らは一切ゾンビというワードを出さずに状況に対処しているようです。これまでにも私が指摘した通り、この作品世界はリアルな現実世界とほぼ同じです。しかし唯一違うのはゾンビの知識の欠落なのです。誰もフィクション作品のゾンビ知識を持たない世界のゾンビパニックが描かれています。