研究者のシマフクロウへの情熱には圧倒されました。
雪上車のキャタピラが壊れたため薫たちは庁舎に立てこもることにしました。私は最初から全員で庁舎に入ればどうだったかなと思っています。しかしシャッターが破られたことから強化ガラス程度ではヒグマに侵入されると思われます。薫と昭、美々は鉄製のドアのある地下のボイラー室に逃げ込みました。
薫は西から聞いた床下の遺体について昭を問い詰めました。明はその遺体は夏目教授であり自殺であったことを告白します。教授はシマフクロウの巣をカメラマンに発見されて口外されそうになり殺してしまったのです。たしかに口外されれば他のカメラマンが殺到して巣は失われます。シマフクロウを増やすためにはそれは絶対に防がなければならないのです。とはいえフクロウの巣ひとつで殺人まで行うとはどうかしています。その感覚は薫も持っていて指摘しました。教授の殺人はバレませんでしたが彼は自殺しました。自殺の原因を調べられれば巣のことがマスコミにもれてしまうため昭が遺体を床下に埋めたのです。