小津博士のエピソードがなかなか良いと思います。
東五と呼ばれている東京ドーム避難所では避難民の不満が高まっていました。その原因は過去の感染爆発にあったようです。小津博士はワクチン開発研究の過程でミスをして大量の感染者を出してしまいました。そして自らもゾンビ化して今ではパーティの余興に出されています。この作品ではゾンビの呼称をオズとしていましたが小津博士から名前と取っていると私は考えています。
赤城マキはドームに来てから塔の中で検査を受けていたようです。彼女こそワクチンを運んできた英雄です。これで治療にめどがたてば事態が好転する可能性があるのです。塔にはセレブが住んでいて水などを独占しています。その塔のパーティにマキは呼ばれドレスで食事をしていました。しかし列席者が食べている肉は人肉だと話したことは気になりました。この世界で牧畜をすることは困難です。そうであれば死者の肉などを食べることもありうると思いました。ただ幹部の島本がユーモアだとしたことから、それが人肉かは不明です。
パーティの余興が盛り上がる理由が印象に残りました。まず小津博士が原因で二千人以上の感染者を出したドームでは幹部やセレブに対する不信感があります。テロ組織なども作られて不満は高まりました。その原因を全て博士に負わせ見世物にすることでセレブたちはスッキリしていると思われます。幹部たちは本来はスラム街などを改善すべきなのですが、悪者を作ることでセレブの支持を集めています。