まだ警察などが動いていないのは不思議でした。
祐希は１２時すぎから動き出した地下鉄に乗りました。核攻撃があっても短時間で地下鉄が動き出しているのは謎です。もちろん避難のためには鉄道が早く動き出した方が良いことは分かります。しかし実際でもこれだけ早く動き出すのかは疑問に思いました。私はもしかすると地下鉄だけは特別に動かす予定があるのではないかとさえ想像しました。
再開した地下鉄にまばらに人が乗っているシーンが秀逸です。ある者は号泣してある者は大怪我をしながら自宅に向かっていると思われます。皆ボロボロではありますが、地上のパニック状態からは切り離されて安全です。ゾッとするようなシュールな車内風景は印象的でした。
電車内で居眠りをしている祐希は致命的なミスをしているという説明がありました。詳細は不明ですが私は彼女が情報を聞き逃したと考えています。車内には携帯ラジオを持っている男性がいます。その男性と他の乗客の会話を聞き逃したのです。当然ラジオからは避難する際に注意すべきことや入ってはならない地域などが知らされているはずです。
高島平に着いた祐希は子供のいる保育園に向かいました。その道中で誰にもすれ違わなかったのは異様です。すでにこの地域は立ち入り禁止になっている可能性もあります。また保育園のスタッフが逃げていないのは子供を置いて逃げられないという理由が考えられます。さらにスタッフがラジオなどを持たず情報から遮断されていたことも可能性としてはあるのです。