現実的な避難方法に驚かされました。
佐原祐希は核攻撃に巻き込まれ子供を迎えに行くことにしました。その時、思いだされるのは夫の眞人との会話です。ミサイル攻撃があればスマホなどの情報端末は使えなくなります。携帯ラジオが使えそうですが、すぐに爆心地の位置を教えてくれるとは限らないのです。爆心地の位置が分からなければ自分がどの半径にいるのか不明で行動を間違うことも考えられます。そんな時に現実的な方法が描写されています。それは窓ガラスが割れているかを見たり、車が横転しているかを見ることです。周囲の状況から爆心地からの距離が推定できそうです。たとえば車が爆風で横転していれば全焼半径で、すぐに逃げなければ火災に巻き込まれます。
祐希はバイクに乗りその後、地下鉄へ降りました。私はバイクのまま子供を迎えに行くと思い込んでいました。しかし窓ガラスが割れていることからまだ放射線の危険がある脱出半径内です。放射線を避けつつ移動するには地下鉄しかないと思われます。ただ懸念されるのは地下鉄が動いているかどうかです。電力やネットが止まれば鉄道も止まる可能性は高いと思います。そうなれば地下鉄の線路上を歩いて移動することになります。果たして現実的にそれが可能かどうか先が気になりました。