報告書の千切れた部分が見つかって本当に良かったと思いました。
明たちは五十嵐の報告書を読み進めています。そこには雅を止めるためにワクチンを使った経緯が詳細にまとめられています。同族を食らっている最中の雅の背中に五十嵐は注射をしました。しかし浅かったためエルボーで反撃を食らいます。雅は五十嵐をも食らおうとしますがスキを見て彼は腹部へ注射をします。こんどはタップリとワクチンを注入したため雅はフララフになりました。このぐらいの少量でも効き目が出てきています。しかし雅は暴れていてこれ以上近づくことはできないのです。
同族の男が生き残っていて雅の頭に後ろから銃剣を刺しました。雅という男は一族の中でも鼻つまみ者でした。雅は一人だけシャレた洋服を着ていて屋根の上から高みの見物をするような人物です。今回は同族の者を食べていたのですから成敗する理由は充分だと思われます。動きが止まった雅に対して五十嵐は太い注射を打ちこみました。これは大型獣用の連続注射器で一気に大量のワクチンを流し込めるものです。その結果とうとう雅は動きを止めました。