怖いサバイバルホラー漫画の感想

なるべく事前情報を入れずにサバイバルホラー系漫画の感想などを書いていく。


モンキーピーク第20話のあらすじと感想

早乙女を助けようという意見は安易だと思ってしまいました。
外で待っているグループの宮田は早乙女を助けようと言い出しています。宮田は当初から早乙女と仲が良く、彼に信頼感を持っているようです。この早乙女を助ける意見に同調する者もいますがメガネの遠野は反論しています。遠野は力づくで安斎から早乙女を救うのは難しいと言っています。たしかに怪我人が双方に出てそれこそ猿の思うつぼになってしまいます。さらに助けた後も早乙女の疑いは晴れずにギクシャクとしたままだろうというのです。もし早乙女を助ければ彼の指は切断されずに済みますが、集団としての健全性は失われたままになるという意味です。これは早乙女を無実だと証明できないという論理ですが、悪魔の証明です。早乙女が犯人だというのならばその証拠を探すべきなのです。
安斎たちの過酷な取り調べを許している件や誰もそれを阻止できないことは、現場の特殊性を物語っています。そうなった原因は猿によって全滅の危険があるからです。そして食糧不足や疲労など厳しい環境があります。さらに救助は時間の問題といっても、いつ来るか分からないものが最後の望みとなっているからです。もし宿泊場所の人間がグルなら、かなり長期間救助が呼ばれないことにもなります。通常であれば誰かが止めるべき魔女裁判のようなことが起きる背景が矛盾なく描かれている良作だと思いました。



モンキーピーク第19話のあらすじと感想

氷室がなぜ早乙女の名前を出したか不思議に思いました。
安斎から厳しい取り調べを受けている氷室は、ついに首謀者の名前を吐きました。それはなんと早乙女だったのです。早乙女といえば当初から主役級の活躍をしていて、体を張って仲間を助けに行ったこともあります。つまり絶対に敵ではありえない主要人物の名前を氷室は出したのです。思えば早乙女を陥れようとしていた飯塚というキャラクターがいます。今回もこの飯塚の入れ知恵ではないかと私は思いました。
早乙女がシャベルで殴られて気を失っている間に氷室が小指を切られました。これは真実を吐かせるため安斎がナイフでやったと思われます。この場面は違和感が残りました。氷室はフォークの痛みに耐えかねて早乙女の名を出しました。しかしその後も安斎は拷問をやめなかったことになります。氷室の言い訳では殺人犯は早乙女なのです。そして氷室は彼に頼まれてグループを混乱させるために、窓を開けるという動きをしただけということになります。それを吐いた後にさらに安斎は何かを調べようとしたのです。そして小指を切断して氷室が気を失うとそれ以上の聞き込みができなくなります。ここで私は安斎が氷室の口を封じた可能性を考えてしまいました。

モンキーピーク第18話のあらすじと感想

安斎の厳しい尋問に戸惑いました。
夜間に皆が寝静まったころ、窓を開けようとした氷室を早乙女と安斎が捕まえました。そもそもいくら空気の入れ替えといっても窓を開けるのは不自然です。猿が襲ってくる状況で不用意にも窓を開けるのは危険な行為だと思いました。さらに氷室が内部の犯人だとすれば猿の犯行に見せかけるには最適です。窓を開けておくことで猿の侵入を偽装することができます。その際どのように鍵のかかった窓を外の猿が開けたかは謎になりますが、とにかく猿の犯行を匂わすことは可能です。
待ち構えていた早乙女たちが氷室を縛り上げました。この時、氷室は手首を吊られて足が付かない状態にされました。これはかなり厳しい拘束に見えます。単に逃亡を防ぐだけなら足も縛って寝かせておけば済むのです。吊り下げた氷室に大使て安斎はフォークで彼の足を刺しながら尋問を開始しました。
今回の安斎の考えを推測するとこうです。まず氷室が犯人なら他の協力者の有無などを暴露させたいということです。これから十時間以上山小屋に閉じこもる上で、もうひとり犯人がいれば大変です。もし氷室が犯人でないなら新たに犯人捜しをしなければならないことになります。この考えは合理的ですが不安もあります。氷室がフォークの痛みに耐えかねて嘘の自白をしかねないと思いました。時間が無い中で、どのような尋問が正しいのか私は戸惑いました。