早乙女を助けようという意見は安易だと思ってしまいました。
外で待っているグループの宮田は早乙女を助けようと言い出しています。宮田は当初から早乙女と仲が良く、彼に信頼感を持っているようです。この早乙女を助ける意見に同調する者もいますがメガネの遠野は反論しています。遠野は力づくで安斎から早乙女を救うのは難しいと言っています。たしかに怪我人が双方に出てそれこそ猿の思うつぼになってしまいます。さらに助けた後も早乙女の疑いは晴れずにギクシャクとしたままだろうというのです。もし早乙女を助ければ彼の指は切断されずに済みますが、集団としての健全性は失われたままになるという意味です。これは早乙女を無実だと証明できないという論理ですが、悪魔の証明です。早乙女が犯人だというのならばその証拠を探すべきなのです。
安斎たちの過酷な取り調べを許している件や誰もそれを阻止できないことは、現場の特殊性を物語っています。そうなった原因は猿によって全滅の危険があるからです。そして食糧不足や疲労など厳しい環境があります。さらに救助は時間の問題といっても、いつ来るか分からないものが最後の望みとなっているからです。もし宿泊場所の人間がグルなら、かなり長期間救助が呼ばれないことにもなります。通常であれば誰かが止めるべき魔女裁判のようなことが起きる背景が矛盾なく描かれている良作だと思いました。
外で待っているグループの宮田は早乙女を助けようと言い出しています。宮田は当初から早乙女と仲が良く、彼に信頼感を持っているようです。この早乙女を助ける意見に同調する者もいますがメガネの遠野は反論しています。遠野は力づくで安斎から早乙女を救うのは難しいと言っています。たしかに怪我人が双方に出てそれこそ猿の思うつぼになってしまいます。さらに助けた後も早乙女の疑いは晴れずにギクシャクとしたままだろうというのです。もし早乙女を助ければ彼の指は切断されずに済みますが、集団としての健全性は失われたままになるという意味です。これは早乙女を無実だと証明できないという論理ですが、悪魔の証明です。早乙女が犯人だというのならばその証拠を探すべきなのです。
安斎たちの過酷な取り調べを許している件や誰もそれを阻止できないことは、現場の特殊性を物語っています。そうなった原因は猿によって全滅の危険があるからです。そして食糧不足や疲労など厳しい環境があります。さらに救助は時間の問題といっても、いつ来るか分からないものが最後の望みとなっているからです。もし宿泊場所の人間がグルなら、かなり長期間救助が呼ばれないことにもなります。通常であれば誰かが止めるべき魔女裁判のようなことが起きる背景が矛盾なく描かれている良作だと思いました。