怖いサバイバルホラー漫画の感想

なるべく事前情報を入れずにサバイバルホラー系漫画の感想などを書いていく。

モンキーピーク第37話のあらすじと感想

猿の恐怖を甘く見ていたと感じました。
前話のラストで2階から猿が降りてきました。私はこの時、不思議と安堵しました。なぜならお互いに水泥棒の疑いをかけあう社員たちの分裂を見ていたからです。ギスギスした雰囲気や論理的でない拷問など嫌な雰囲気が猿の出現で収まると期待していました。猿に対して皆が一致団結して戦うという爽快な展開が起こるのだなと、つい安心してしまいました。しかし実際は猿の恐怖がそれを上回りショックを受けてしまいました。
ナタを持った猿にスコップで安斎が立ち向かいました。両者の互角の戦いに皆は希望を持ちます。安斎も言っているように皆で囲んでしまえば戦力的には猿を上回れることは明白です。たとえば安斎が猿のナタとつばぜり合いをしている最中に他の社員が背後から攻撃すれば良いのです。しかし騒ぎを聞きつけた八木兄妹が玄関を開けました。その際、八木妹が背後から胸を貫かれて倒れました。なんと八木妹は小屋の外からヤリで攻撃を受けたのです。猿が二匹いたという衝撃的な事実には驚かされました。たしか宮田グループを襲った猿は岡島の決死のアタックで石の下敷きになっています。ですから少なくとも3匹の猿がこの山にいたことになると思いました。

モンキーピーク第36話のあらすじと感想

ジュース1本が盗まれたことで大変なことになったと思いました。
氷室の嘘により佐藤が吊るされました。またも安斎の拷問が始まるかと思いきや佐藤が真犯人として藤柴の名を言い出しました。これは佐藤の苦し紛れの嘘です。指を切断されるという拷問を避けるための唯一の方法が他人に罪をなすりつけることなのです。もともと佐藤は嘘を言うような人間ではないと思われます。しかし自分が傷つけられることが避けられない場合に人は簡単に嘘を言ってしまうという怖さを感じました。
佐藤に水泥棒として名前を出された藤柴への皆の不信感は消えませんでした。飯塚が悪の同盟によりアリバイを主張しますが、皆が疑心暗鬼の現在はあまり効果がなかったのです。そこで安斎は藤柴へスコップを渡して佐藤の拷問をしろと命じました。なぜ安斎がこのようなことを考えたのかは私は納得できませんでした。仮に藤柴が真犯人の場合に佐藤を痛めつけて嘘の自白を引き出すと思います。それでは真犯人が隠れてしまって今後のためにならないのです。唯一この方法でハッキリするのは佐藤と藤柴が組んでいないことが分かるだけです。彼女ら二人が同盟を結んでいれば藤柴は佐藤を傷つけられないだろうということは想像できました。さらに無関係の遠野までスコップを持たされて拷問をさせられそうになっています。もうこうなると何でもありの混沌とした狂気じみた世界です。

モンキーピーク第35話のあらすじと感想

極寒の野外か拷問のある山小屋かどちらがマシか分からなくなりました。
中岳小屋では炭酸飲料が盗まれ問題になっています。何より貴重な水分であるペットボトルが一本無くなりました。そこで現在のリーダーである安斎は山小屋で犯人捜しを開始します。まずは目撃者など手がかりを探しますが、拘束されている氷室が佐藤の名前を出します。氷室は自己主張の激しい女性の佐藤が飲み物を盗んだと言い出したのです。この氷室は過去に拷問に耐えかねて早乙女が辻さん殺害の犯人だと言ったことがあります。もし早乙女が犯人なら猿と協力していることになりますが、死に物狂いで猿と闘った彼が裏切り者とは思えないのです。つまり氷室は冤罪を意図的に作り上げた実績があるのです。
宮田が昔の出来事として営業でのミスを自分のせいにされた経験を話しています。氷室は自分の責任を回避するために他人を犯人に仕立て上げる性質を持っているようです。この男は虚言癖があるのではないかと私は感じました。自分に疑いの目が向くと嘘を言ってその場をしのぐ彼の態度は許せないものがあります。日常生活では嘘は後日検証されて、それなりのペナルティもあるかと思います。例えば氷室の信用が落ちて誰も彼とまともに付き合わなくなる等です。しかしこの極限状態では数日間だけ嘘が通用すれば良いのです。まさに生きるか死ぬかの状況では氷室のような曲がった性格が有利に働いてしまうことがあるのだと思いました。