怖いサバイバルホラー漫画の感想

なるべく事前情報を入れずにサバイバルホラー系漫画の感想などを書いていく。

モンキーピーク第24話のあらすじと感想

宮田が早乙女を愛称で呼んでいる場面に不満が残りました。
早乙女の同級生である宮田は彼のことをサッチーとニックネームで呼んでいます。これは同級生であることが分かる良い設定なのですが読者は混乱すると思いました。慣れれば早乙女がサッチーと呼ばれていることは把握できますが最初からは無理です。特にこのように誰がどこにいるかが重要な作品ではよく分からなくなってしまいます。またサッチーは女性にも使える愛称なのでさらに混乱する場合も考えられます。登場人物の多い作品ではニックネームに統一したり本名に統一したりする必要があると思いました。
猿と共に崖下に落ちた早乙女が目を覚ますと田中がいました。田中は猿の襲撃で行方不明になった社員です。この田中がなぜ生き残ったのかは少し不安に思いました。はぐれて道に迷ったと言っていますが猿がそれを見逃すとも思えないのです。猿が社員の全滅を狙っていれば逃げた者を追っていると考えるのが普通です。猿の行動力は崖下も自在に移動できるので捜索範囲は広いと思われます。偶然にも猿が田中を発見できなかったと考えるのは安易だと私は思いました。つまり田中は猿と協力している可能性も考えられます。

モンキーピーク第23話のあらすじと感想

今回は意外性のある場面の連続で楽しめました。
山小屋の外に忍び寄る猿と追放された早乙女が戦いました。猿は小屋の窓から内部の者を弓で狙っていたのです。戸締りをしっかりしていた小屋の窓に弓矢を打ち込んでどうするのか気になりました。ガラス戸がしっかりしまっている部分ごと弓矢で貫く作戦だったのかもしれないと思いました。しかしその寸前に早乙女が弓の矢を猿の腹に刺しました。
弓の矢をどこで早乙女が拾ったのかが謎ですが、色々と可能性はあります。まず小屋の周辺に落ちていたものを拾った場合などです。しかし私が一番ドラマチックだと思うのは社長の腹から矢を抜いて使った場合です。これは猿の腹にお返しをする形になります。そのように読み進めていると早乙女が隠れていたのが遺体のシート下だと分かりました。彼は小屋の外に逃げた後、寒さに耐えきれずに戻ってきていました。そして寒さをしのぐために遺体の横に寝ていたことになります。気持ちの悪い方法ですが、寒さを防ぐにはこれしか無いと思います。遺体から矢を得たと考えると偶然が味方する熱い展開です。
崖下に落ちた猿と早乙女の壮絶な戦いを他の社員が見守りました。ここで気づくのは猿と命がけの戦いをすれば、彼の疑いは晴れるのではないかということです。早乙女は辻さん殺害容疑がかかっており追放されました。しかしこの戦闘で猿の仲間ではないことは証明されます。

モンキーピーク第22話のあらすじと感想

早乙女の過去が一気に明らかになるスッキリ回でした。
宮田が同級生だった早乙女の昔話を皆に語りました。早乙女は不良ですが真っすぐな男です。友達は少なく親友のユージもバイク事故で亡くしたという話は同情できました。さらに父親も山の事故で亡くしたようで悲しい過去を抱えた男だと思いました。
玄関にいる藤柴たちが風の音に怯える場面は心底恐ろしかったです。まず藤柴が風の音でバタバタゆれるシートを怖がりました。猿が来た風音だと勘違いしたのです。実際に猿は毛皮か大きなマントのようなものを着ており風にはためくと思われます。しかし彼女が聞いた風音は遺体にかぶせたシートが風でめくれる音だったのです。読んでいてここで少しほっとしましたが先がまだありました。そもそも遺体が何体も山小屋のそばにあること自体がとても怖いことです。その状況が猿の襲撃より安心できるという妙な心理状態に我々は置かれています。そのとき風音にまぎれて猿が登場したのです。
今回、謎の猿の怖さは体のラインが見えないことだと気づかされました。夜間であり大きなモコモコを着ている猿は、どのような体格なのか全く見えないのです。足が太いのか細いのか、筋肉の付き方や骨の太さなど全く不明です。敵の体格が分からない事はそのまま恐怖であると言えます。