怖いサバイバルホラー漫画の感想

なるべく事前情報を入れずにサバイバルホラー系漫画の感想などを書いていく。

彼岸島第11話の感想とあらすじ

吸血鬼のルールがハッキリしていて納得できました。
頭に刃物を刺して倒した謎の男をケンたちは車で埋めに行っています。その途中で明は男が車外をフラフラ歩いている幻覚を見ています。もし男がトランクから抜け出したとすれば車の後方にいるはずです。ですから前方から歩いてくる男とすれ違うのはおかしいのです。この点からも明の見た光景は現実のものではないことが分かりました。さらに男はトランクに入っており動けるような状態ではなかったのです。私はこのトランクの中の場面が一番恐ろしかったです。吸血鬼は体の大きな男でしたからヒザを折ってトランクに入れています。さらに血が付くのを防ぐためかゴミ袋をかぶせています。注目すべきはゴミ袋の大きさが足りずに上下2枚をガムテープで止めているというリアルさです。この作品ではところどころに過剰なリアルさが表現されていて思わず引き込まれてしまいました。
埋めるための穴を掘っている最中に男が逃げ出していました。明は幻覚の場所にいると確信し男を追いまます。結局男は幻覚の場所の近くで発見されます。吸血鬼のルールとしては頭を完全に破壊しないと動き出すということです。このあたりで明に特殊能力があることが確定しました。彼は危機がせまると物語を考えるように正確な危険察知や予測ができてしまうのです。


彼岸島第10話の感想とあらすじ

明の妄想と現実が入り混じる場面が印象的でした。
ケンが背後から頭部を攻撃してようやく吸血鬼は絶命しました。謎の美女は男の血は猛毒だと言ってその後の西山への処置も適切に行っています。傷口などから吸血鬼の血が入ると感染してしまう所はゾンビと同じだと思いました。
男の死体の髪の色が黒に戻っているシーンはすっかり騙されました。明たちは人違いで別人の頭を割ったと考えたのです。吸血鬼は頭髪が白くカツラで黒く見せていると思い込んでいました。しかし敵は髪の色を変える特徴を持っているということでした。もし人違いであるとすれば通行人の命を奪ったことになります。ケンたちに殺害容疑がかかり吸血鬼はまだ退治できていない最悪な状況が出来上がってしまうのです。そのストレスが原因なのか明は男が生きていた幻覚を見てしまいます。読者としては明の視点で男の姿を見るので恐ろしかったです。ただ一粒で何度も恐怖体験を味わえるというのはホラー作品を読む者にとってはありがたいことです。
ケンが素早く男の遺体をトランクにつめて山へ埋めに行くというのは驚きました。彼は若干オラついた所もありますが常識人だと思われます。しかし迷うことなく遺体を隠蔽しようとした手つきは手慣れた感じすら受けてしまいました。



彼岸島第9話の感想とあらすじ

白髪の男の視力の描写が魅力的でした。
工場に逃げ込んだユキを追って明たちが集まってきました。なんとかユキを救うため明が工場に入り敵をおびき出そうとしています。吸血鬼は血の匂いに反応して獲物を探すということが分かっています。目はあまりよくないので特に暗闇では物が見えにくいようです。工場内に入った明がナットを拾おうとしてしゃがんだ瞬間に背後を吸血鬼に取られる場面は魅力的です。かなり接近しても明が見えずうろつく男の行動はスリリングでした。ひとつ気になったのは白髪男がグラサンをかけていたことです。もし目が見えにくいのであればサングラスをかけるとさらに見えにくいという矛盾を抱えてしまいます。もしかすると男は視力が悪いのではなく光に弱いのではないかとも思いました。
明が工場に入りケンとメガネの西山が外で待ち伏せすることになりました。私は最初、戦うのなら人数が多い方が良いと考えました。つまりケンと西山も内部に入れば良いと思ったのです。しかし考えてみれば彼らは地元民ですから地理に詳しいことになります。この工場のあたりの状況から待ち伏せしたほうが良いと考えたのだと思いなおしました。たとえば出入り口が自販機の所だけの場合、ユキが先に外に出て、敵がそれを追っていくと明たちと入れ違いになってしまいます。ですから外で待っていることも重要なのです。