怖いサバイバルホラー漫画の感想

なるべく事前情報を入れずにサバイバルホラー系漫画の感想などを書いていく。


彼岸島第141話の感想とあらすじ

今回は格別の面白さがありました。
雅の超再生能力を抑える501ワクチンは研究所のある部屋にあります。ついに明たちはその部屋にたどり着いたのです。ケンはワクチンを手に入れたらさっさとこの場所を抜け出そうと言っていますが私はそう簡単ではないと思いました。ここまで来るには相当な敵と戦ってきました。帰りも同じルートだとすると、また姫や目玉の邪鬼と戦闘になるのです。ただ五十嵐が安全な裏ルートを知っている可能性もあります。
五十嵐はワクチンを見つけたら少し分けて欲しいと言い出しました。明としては別にかまわないのですが不思議な要望です。501ワクチンは雅の不死身の再生能力を抑える薬ですので普通の吸血鬼に打っても意味はないと思われます。しかし五十嵐は薬を打てば人間に戻れると言っています。
頭脳明晰な西山はこの謎の言動に理由付けをしました。五十嵐は吸血鬼になった地下生活で正気を保ったまま過ごしています。他の兵士たちは言葉も失いゾンビ的にさまようばかりです。この違いは五十嵐には希望があったからだと西山は結論づけました。五十嵐はワクチンで人間に戻れると自分に信じ込ませてそれを希望としたのです。私は五十嵐が正しい可能性も少しはあると思いましたが物語上は西山説が優勢です。もしも五十嵐が正しければワクチン量産で村人を救うことが可能です。さらに篤も人間に戻すことができることを明が考えないわけはないのです。明の表情が若干動揺しているのはそのせいだと思われます。

彼岸島第140話の感想とあらすじ

加藤を発見した五十嵐の姿が怖すぎると思いました。
五十嵐はトイレの鏡の前でワクチンを明に渡さないとつぶやいていました。なぜ五十嵐がワクチンを欲しがるのかは不明です。雅グループには弱点であるワクチンを他へ渡さないために欲しがるという理由があります。明グループは雅打倒のためワクチンが欲しいのも納得です。しかし五十嵐はどちらにも所属しておらず炭鉱内のため雅の支配も及んでいないと思われます。ワクチンは吸血鬼の再生能力を弱める効果があると考えられます。それを五十嵐がこの炭鉱内でどう使うのかも謎です。
もしも五十嵐がワクチンを得て地上へ出れば雅に追われます。ワクチンを雅に渡したとしても五十嵐は殺される運命だと思いました。彼は元軍医でありワクチン製造者なのです。雅がそんな彼を生かしておくわけはないのです。自分の弱点になるワクチンを生産できる男を生かしておくことは雅にとって危険なことです。
トイレの外で五十嵐のつぶやきを盗み聞きしていた加藤が襲われました。この時の五十嵐の顔が恐ろしかったのです。五十嵐は巨大邪鬼ほど戦闘力は高くなく、加藤でも対抗することができます。しかし加藤は五十嵐の顔を恐ろしいと感じたのです。その理由はまず五十嵐の本心を知ったという恐怖です。ニコニコしていた男が裏で悪だくみをしていた時の恐怖が描かれています。さらに五十嵐が加藤を口封じしにくるという怖さです。加藤は絶対に殺されて口封じされるだろうと予想したと考えられます。



彼岸島第139話の感想とあらすじ

五十嵐のゆがんだ性格が物語を面白くしていると思いました。
姫こと乳ムカデから逃げきれた明たちは扉の中に入りました。そこは地下五階で研究所と通じていることが分かりました。研究所は過去の空爆で入れないのですが地下からは侵入できそうです。もしかすると五十嵐もこのルートを通って炭鉱に逃げてきたのかもしれないと私は思いました。ワクチンは地下二階にあるということで、ここから明たちは階段をがれきをどかしながら登っていきます。ワクチンへの道はこのルートしかないと考えられます。つまりガレキがそのままならば篤はまだ来ていない証明になるのです。ここまでは明たちが篤より先に進んでいることになります。五十嵐はここで実験を繰り返し無敵の兵士を作ろうとしていました。トイレに行った五十嵐は若き日のことを思い出して興奮しています。彼はたくさんの部下をかかえた軍のエリートだと思われます。その彼が今では地面に手をつき言葉もカタコトのようになってしまったのです。五十嵐は自分の若き日のブイブイいわせていた頃のことをなつかしく思いだしています。
実は五十嵐はワクチンを明たちに渡す気はないのです。トイレで鏡に向かってつぶやいた言葉では彼は明をだまして殺すつもりです。それを加藤が盗み聞きをしていたのでした。