怖いサバイバルホラー漫画の感想

なるべく事前情報を入れずにサバイバルホラー系漫画の感想などを書いていく。

モンキーピーク第38話のあらすじと感想

氷室の自白が信用できるか迷いました。
猿が去った後、安斎は皆を殴りました。もし全員で協力していれば猿を倒せたかもしれない、ということです。そして佐藤は誰も縄をほどいてくれなかったと非難しました。猿の奇襲によってお互いが本音で話し合えるような雰囲気になったと私は思いました。共通の敵である猿の存在を意識した時、嘘をつく必要性が無くなった気がしました。猿に対抗するために真実を共有して生き残るべきなのです。
安斎は取引によって氷室の自白をうながしました。氷室を解放して警察に通報しない条件で知っていることを話すよう求めました。その取引に乗った氷室が事の真相を話し出しました。私は氷室のこれまでの嘘から彼がまだ本当のことを話すかは微妙だと思いました。しかし交際費の使い込みを辻に知られたので殺したという話は説得力があります。さらに同じ経理の佐藤も口封じしなければならないという目的もまた理解出来ます。とはいえ佐藤としては自分を殺そうとした氷室を許すことはできないのです。少なくとももう氷室と同じグループとして行動することは無理だと思いました。
私が少しおかしいと感じたのは水泥棒の田中の動きです。田中は後から山小屋にやってきました。だから水の大切さを知らずに一本失敬してしまったというのは分かります。しかし犯人探しが始まってから彼は佐藤のカバンに水を入れました。氷室がそれを偶然目撃して佐藤を殺そうとしたのは都合が良すぎる気がしました。

モンキーピーク第37話のあらすじと感想

猿の恐怖を甘く見ていたと感じました。
前話のラストで2階から猿が降りてきました。私はこの時、不思議と安堵しました。なぜならお互いに水泥棒の疑いをかけあう社員たちの分裂を見ていたからです。ギスギスした雰囲気や論理的でない拷問など嫌な雰囲気が猿の出現で収まると期待していました。猿に対して皆が一致団結して戦うという爽快な展開が起こるのだなと、つい安心してしまいました。しかし実際は猿の恐怖がそれを上回りショックを受けてしまいました。
ナタを持った猿にスコップで安斎が立ち向かいました。両者の互角の戦いに皆は希望を持ちます。安斎も言っているように皆で囲んでしまえば戦力的には猿を上回れることは明白です。たとえば安斎が猿のナタとつばぜり合いをしている最中に他の社員が背後から攻撃すれば良いのです。しかし騒ぎを聞きつけた八木兄妹が玄関を開けました。その際、八木妹が背後から胸を貫かれて倒れました。なんと八木妹は小屋の外からヤリで攻撃を受けたのです。猿が二匹いたという衝撃的な事実には驚かされました。たしか宮田グループを襲った猿は岡島の決死のアタックで石の下敷きになっています。ですから少なくとも3匹の猿がこの山にいたことになると思いました。

モンキーピーク第36話のあらすじと感想

ジュース1本が盗まれたことで大変なことになったと思いました。
氷室の嘘により佐藤が吊るされました。またも安斎の拷問が始まるかと思いきや佐藤が真犯人として藤柴の名を言い出しました。これは佐藤の苦し紛れの嘘です。指を切断されるという拷問を避けるための唯一の方法が他人に罪をなすりつけることなのです。もともと佐藤は嘘を言うような人間ではないと思われます。しかし自分が傷つけられることが避けられない場合に人は簡単に嘘を言ってしまうという怖さを感じました。
佐藤に水泥棒として名前を出された藤柴への皆の不信感は消えませんでした。飯塚が悪の同盟によりアリバイを主張しますが、皆が疑心暗鬼の現在はあまり効果がなかったのです。そこで安斎は藤柴へスコップを渡して佐藤の拷問をしろと命じました。なぜ安斎がこのようなことを考えたのかは私は納得できませんでした。仮に藤柴が真犯人の場合に佐藤を痛めつけて嘘の自白を引き出すと思います。それでは真犯人が隠れてしまって今後のためにならないのです。唯一この方法でハッキリするのは佐藤と藤柴が組んでいないことが分かるだけです。彼女ら二人が同盟を結んでいれば藤柴は佐藤を傷つけられないだろうということは想像できました。さらに無関係の遠野までスコップを持たされて拷問をさせられそうになっています。もうこうなると何でもありの混沌とした狂気じみた世界です。