水不足の問題の切実さが伝わりました。
このあたりで水を飲む描写が増えています。漫画的には読者に水の残量を意識させる目的があると思いました。さらに現実を想定しても水筒に口をつける回数も増えていると考えられます。つまり社員たちは自分の水筒の残量が少なくなっていることを知っています。しかしノドは乾くので飲まずにはいられない状況です。その結果起きることは少しづつ飲むという行為だと思いました。いくらノドが渇いても全て飲んでしまうことは不安で出来ないのです。だから山小屋まで水を残すようにチビチビ回数を増やして飲んでいると考えられます。
この作品では個人の名前が分かりにくい部分があります。主要キャラクターの早乙女や安斎、社長などは分かりやすいですが他の社員は一度名前を呼ばれただけという場合もあり覚えにくいのです。これは登場人物が多い作品にはありがちなことです。しかしモンキーピークでは混乱せずに読めています。その理由はキャラクターの描き分けが上手いからだと思いました。名前は分からずとも顔が個性的ですぐに見分けられました。人物の多い作品ではキャラクターの顔や姿はかなり誇張して描くのが秘訣だと思いました。