西川高史の弱さに困惑させられました。
人間の奴隷のテントでは北沢希が新たな目的を得ました。兄を殺した豹丸を討つのです。そのためには上級地区に入り明と自由の女神の下で合流する必要があります。余談ですが希は英雄であった兄のリーダーシップと同様のものを持っていて奴隷人間たちを鼓舞しました。これは抑圧からの解放を象徴する自由の女神と希と重ねていると読めました。あるいは元アイドル歌手のユカが歌って奴隷たちの元気を取り戻すというシーンも自由の女神を見て取れます。
奴隷人間が労働地区で暴動を起こして希たちが上級地区へ潜入する作戦が実行されました。上級地区への扉は入国審査をされた事務所にあります。そこで札の数を確認して振り分けるわけです。担当の西川高史の温和な表情から彼は平民の吸血鬼だと私は考えていました。上級なのに労働させられているのも妙なのです。しかし倒した西川の体からは上級市民のカードが出てきたので確定です。ただ西川が上級だとすると弱すぎるきらいがあります。上級市民は札10枚と血の樽を持って堂々とレインボーブリッジを渡った猛者どもです。とても西川がそれをやってのけたとは思えないのです。いくら多数の人間が武器を持って乱入したとしても上級市民なら素手で数名を瞬殺するはずです。
西川の弱さの整合性のある解釈として、仲間とともにレインボーブリッジを渡ったという可能性があります。思えば明チームも鮫島が大活躍して非力な希、聡、ネズミ、ユカが楽園に入場できました。つまり仲間に猛者がいれば西川のようなデスクワーカーも札10枚で上級市民として入れるのです。