正義がゆらいでしまいました。
トラックから出た勝次は血の楽園内が華やかな都市であることを知り呆然としました。今までの吸血鬼の集落といえば男だらけの荒廃した村だったのです。しかしお台場関所を超えた楽園内はショッピングモールに女性や子供などが買い物をしている普通の大都市でした。そんな平和な風景を見て勝次は自分の方が殺人鬼なのではと動揺します。明チームが拷問野郎や豹丸を倒すためには吸血鬼を殺さなければならないのです。明の言葉を借りれば吸血鬼は理由を問わず全員斬るということになります。邪魔をすれば女子高生吸血鬼も斬らねばならないのです。
今回の優れたストーリーで私が考えさせられたのは都市の運営についてです。壊れたままの集落やボロボロの建物に住む吸血鬼どもに対しては我々は敵意を抱きます。人間の作った集落を乗っ取り修理も出来ずに使い倒す敵に憎悪の感情を持つのです。それは盗難車を整備もせずに乗りつぶす輩と同様です。しかし血の楽園内の建物は綺麗でモールにもそれなりの衣服や食べ物などが売られているはずです。つまり細かい修理や流通や治安がしっかりしていることが推定できました。こんな健全な都市を運営できている吸血鬼、つまり豹丸軍を嫌でもリスペクトしてしまうのです。