肉の塔の正体は面白いと感じました。
柘榴は小桃から何が起きているのかを知りました。すべての元凶はコデン病のひとりの少女でした。彼女が死ぬと細胞が増殖して不死の屍体となったのです。そこから感染が全国に広がったと思われます。そして少女は適合性のある小桃を探し出してある目的を達成しました。それは死者を生き返らせる場所を作ることです。
肉の塔周辺では、かなり前に死んだ者が肉を素材に生き返っていました。それが本当に本人かは不明ですが記憶はしっかりしていて会話は成立しています。死者が簡単に生き返るとなると全国から未練のあるものが箱に集まって大変なことになります。権力のある者は不老不死を狙ってそれを独占するはずです。さらに人間が死ななくなるのですから人口増加問題が深刻になります。死なないのですから戦争や殺人事件は簡単に起こります。死刑がちょっと痛いだけになるのですから凶悪事件が頻発するはずです。そもそも死なないのですから治安を良くする意味が薄れてしまいます。このように人間が死なない、あるいは簡単に生き返るという設定はとても楽しめました。