小桃の食事が心配になりました。
箱の中にたどりついた柘榴は以前の家に入ることを許されました。そこには逃げてきた妹の小桃がいて完全に屍体化しています。まず感染者はゾンビ化して人を襲うようになります。そして箱の中では事件経過のためか完全に病状が進んで人を襲わなくなるのです。ただ小桃が感染したのはかなり前で長期間、兄の柘榴が匿っていました。他の生徒たちも完全化していることから時間経過が原因ではないと私は考えています。箱の中に入ることが原因で病状が一気に進行して人を襲わなくなるのです。
柘榴は小桃を探すことを目的に行動していました。そしてついに発見したわけですから、今後は彼女のそばにいてやることが目的になるはずです。幸い柘榴は研究対象として有見たちに認められた存在ですから簡単に排除されない身分です。そして箱の中の屍体らは人間を襲わないのでグロいですがイージーです。柘榴が妹と過ごすには理想的だとも言えます。
私の心配は小桃の食事です。彼女が柘榴に匿われている当時、屍体の肉を食べていました。それを食べないと肉体を維持できずにボロボロと崩れてしまうと私は認識しています。そのため夜な夜な柘榴が他の屍体を狩って肉を与えていました。そうなると柘榴は箱の中で他の屍体の肉を狩らなければならず大変です。この大変という意味は戦闘になるという意味ではないのです。箱の中の屍体は人間を襲わなくなるのですから狩るのは簡単になったのです。しかし多数の屍体を損壊すれば箱の目的に反します。箱はパンデミックに陥った街をそのまま封鎖して保存し研究する目的で建てられました。その中で妹の食事のためポンポン狩っていると怒られると思われます。むろん完全化した屍体は食事をしなくても体が崩れないということも予想できました。自販機から屍体の指が出たことから、まだ完全化していない屍体も隔離しているはすですが、いずれ症状が進むのです。