鹿羽町が生贄になっていると予想できました。
暴力団の那由他組の構成員二名が鹿羽町から逃げ出そうとしていました。ゾンビから逃れるためにその二名の者が橋を渡ろうとしたとき、謎のニワトリ男にやられました。そのころ葛城先生は山中家から盗んだ薬の効果を調べています。葛城はその薬が治療薬ではなくゾンビ細胞だと見抜き困惑しました。その薬を飲めば感染してゾンビが増えるだけです。これは何か陰謀がありそうだと私も思いました。なるほどゾンビを増やせば抗体を持つ者を発見する確率が上がります。鹿羽町民を使ってゾンビ化をふせぐ研究をしていると考えると納得できました。もちろん健康な人間を使った人体実験ですから倫理的にゆるされるわけもなく違法です。しかし、それをしなければ日本全体がゾンビ化してしまうことが確実なら政府はどう考えるかという設定は楽しめました。
私は色メガネの波金という男は刑事だと思い込んでいました。それは猟奇事件の現場にいて仕事をしているような雰囲気だったからです。しかし波金はこの地区担当の「箱」の人間であることが明かされました。行動から彼は屍体つまりゾンビ関係の調査官といった感じだと思われます。箱の人間はゾンビを増やそうとしていますから勝手に退治する葛城などとは敵対関係になるはずです。それを察した校長は葛城の隠された妹のことなどを伏せて好プレーを見せました。
一般にゾンビ物では要塞を築いて立てこもれば襲われないということが考えられます。安全なシェルターを確保して籠城すれば良いのです。しかし食料はいずれ無くなるため外部へ探索にでなければならず危険です。社会が崩壊した場合、ゾンビの多数いる中を食料を求めて移動するというドラマが描かれるのです。本作品はまだ社会が崩壊しておらず安全に食料を配達してもらえるはずです。つまりゾンビに襲われないためには自宅に引きこもってテレワークなどをしていれば安全です。ただ主人公である葛城は妹が食べる人肉を確保する必要があり定期的に現場に出向く必要があります。そこで葛城を描けばドラマになるという作りには私も感心しました。