イザヤの人間くさいこだわりが見えてホッコリしました。
ある島に転送されたカナメたちは無数の墓を見せられました。Dゲームが始まって7年間、犠牲者はこの島に転送されて埋葬されていたのです。GMでありDゲームを作ったイザヤは電磁波を操るシギルを使って電子レンジのように遺体を焼いて埋葬し続けたのです。ここでカナメは能力を奪われた可能性のあるドレッドヘアーのワンの墓を暴いて遺体を確認しようとしました。フォンと鉄を作るシギルで彼はスコップを出して土を掘り始めます。するとイザヤも手伝いたいのかスコップを空間から取り出しました。私はここで大変驚きましたが電磁波を操るシギルなら可能だと納得しました。そもそも死者を転送するDゲームを作ったのもイザヤですからスコップを取り寄せることぐらい簡単なのです。
墓を暴きながらカナメはDゲームを作ったイザヤを責めました。彼のおかげで多くの死者が出たのです。しかしイザヤもこの世界線をグリードから守るために仕方なくやったことだと言い訳します。Dゲームはグリードからの侵略を防ぐためのシギル使いを発掘、訓練するブートキャンプ的な意味合いがあったということですからカナメもイザヤを強く責められないのです。そしてワンの墓が開けられて完全に骨になった彼が埋葬されているのを確認しました。さしものグリードも骨になったワンからシギルを奪えないのですから他の世界戦の生きているワンから奪ったと考えるのが正解のようです。これはつまり現在死んでいるシギル使いの能力でも奪える可能性があるのですから人間側にしてみれば悪夢ということになります。
ここでレインらはグリードの正体について熱く議論しました。グリードが似たような姿をしていることから姿を変えるシギルと使っているのではないかとの仮説が成り立ちます。しかしイザヤは否定しました。シギルは遺伝して子孫に継承されないということが分かっています。つまり子孫を増やしても同じシギルを持つ者だらけにはならないのです。ただセイゲンのような宗教指導者が信者の精神を同じ方向に向けてシギルを発動させるとある程度似たようなシギル使いが量産できます。しかしこの方法ではシギルが弱くなりグリードのような強力なシギル使いが生まれないということも明かされました。なるほどクチナワ会がレーベンズにキャンプの運営を手伝ってもらったのはそういう理由です。クチナワ会の信者だけでは強力な戦士系シギルは難しいのです。
東海道打通作戦の詳細がイザヤから明かされました。まず軍が正面に展開して敵を引き付ける囮になります。その間にカナメらのシギル使いチームが背後にまわって敵が出現するポイントを叩く作戦です。グリードの転送されてくるポイントは限られていてそこを潰せば勝てる可能性があります。