シゲオが敵か味方か分からなくなりました。
GMのイザヤはタカナシシオンの墓参りをしています。彼女はイザヤの元恋人ですでに亡くなっていると思われます。それもDゲーム関連で戦いに挑んだ結果と推測できました。打通作戦に向かうイザヤも死の覚悟を決めたのかシゲオとともに出発しました。
レーベンズはクチナワ会のセイゲンを入れて東海道打通作戦に参加しました。自衛隊の拠点のような場所に着いたカナメらはその集まった戦力に驚いています。グリードは無限に転送されてきますから、この戦力でも勝てるかは微妙です。ただグリードとて転送には時間的な限界があって短時間に大量に送ってくるわけではないのです。完全に封じることはできなくてもグリードを掃討すれば支配地域を奪還できるのです。そのあたりの転送量をレインがセイゲンに確認しました。彼は別の世界線の元GMですから事情に詳しいのです。
拠点では関西の二人のシギル使いに出会いました。彼らサイゴウとアリサは東京に残って自衛隊に協力して指揮官となったのです。このご時世ですから二人だけで安全を確保するよりマシというわけです。関西の二名に案内されてカナメはGMイザヤとマコトと面会しました。イザヤらも作戦に参加することを知らされます。
私はここで少し不思議に感じました。まずサイゴウとアリサは軍属となって自衛隊にいるシギル使いのまとめ役をやっています。もちろんサイゴウらのシギルが強力なことと戦闘の経験を買われてのことです。つまり自衛隊は複数のシギル使いを所属させていることになります。それは元から自衛官だったりあとからスカウトしたり様々ですがまとめ役が必要な程度に人数は確保しているのです。にもかかわらず打通作戦に参加したシギル使いはレーベンズのほかには関西の二名、マコト、イザヤだけです。マコトとイザヤは直前まで墓参りなどしていましたから軍属というわけでもなさそうです。もしこの二名のまとめ役が関西の二名と考えても奇妙です。ここで私は出した結論は戦闘向きではないシギル使いの存在です。例えば戦況を後方から遠隔視できるだけで戦闘力のないシギル使いは作戦に同行させるわけにはいかないのです。さらにリュージのウソ発見器のようなシギルは帰ってきた人員にグリードがまぎれていないか判定するのに有効で死んではならない貴重な人材です。むろんリュージは銃撃戦に優れていますから前にでますが普通は戦地に行かせないはずです。つまり自衛隊のシギル使いも後方支援型の者が多く、それらをまとめていたのが関西の二人というのが私の結論です。その考えを補強するようにサイゴウは20名ほどの能力者を集めたかったとボヤキました。自衛隊内部や協力する民間人の中で数十名の能力者がいて作戦に使えそうな者がマコトとイザヤの二名しかいなかったことになります。
グリードDが昔に死んだ者の能力を奪っていたことからカナメはイザヤに死んだ者はどうなるのかと尋ねました。Dゲームで死んだ者は転送されて別の場所に送られます。その場所は別の世界線の島でGM以外が簡単に入ってこれない墓地であることを見せられました。GMは転送された遺体を全て焼いて埋葬していたのです。焼いて埋葬ということは例えばワンの能力を奪うタイミングは無くなります。残るは別の世界線のワンの頭部に爪を刺して能力を奪う方法です。