嵐の前の静けさといった雰囲気でした。
マコトは少女と暮らし、ネズミを飼っています。少女は寝ている間に目が異様になって人格が変わりネズミを殺しました。それに気づかないマコトは朝になってネズミがいなくなっていることを鍵を閉め忘れたと思い込みました。
レーベンズは東海道打通作戦に参加する前にキャンプに戻りセイゲンに話を聞きました。セイゲンはクチナワ会という宗教団体の代表で未来を見通す力があります。彼はレインの写った写真を渡し、彼女は激しく動揺しました。レイン自身が身に覚えのない写真が残っていたのです。この写真は他の世界線にいるレインを撮影したものですから、セイゲンは世界線を移動してきたことになるわけです。レインやリュージのシギルで見ても写真は本物でセイゲンの奇妙な話は信じられるのです。
数日後、カナメらはセイゲンを打通作戦に同行させることにしてシーミンに本部をまかせ出発しました。車に乗ったのはカナメ、レイン、リュージ、スイ、オージ、セイゲン、オボロです。途中の休憩中にスイは不安を口にしました。東海道打通作戦は危険だというのです。特に東海道は難民が誰も通ってこないほどの危険度です。かなり危ない中山道をみな通って逃げてくるのですから東海道の危なさが分かります。
カナメは人狼ゲームというのはクリアできないゲームだと考えています。しかし複数シギルを吸収した例のグリードだけは始末しないといけないと主張しました。たとえ人狼が嘘でもあのグリードは追わなければさらに強くなって倒せなくなります。
複数シギルを使うグリードはワンのシギルも吸収していました。ワンははるか昔に死んでいますからシギルを奪うタイミングはなかったはずです。転送先の死体から奪うということも考えられますがオボロが否定しました。これで今の世界線のワンからはシギルを奪えなかったことになります。そうであるなら別の世界線のワンから能力を吸収して、ここへ来たという結論になります。またグリードDは現在生きているイッタの回復シギルを使った形跡もありました。つまり現在生きているカナメなどのシギルも別の世界線で吸収されてしまうことを私は推測しました。