あらためて森に来た動機が再確認されていると思いました。
リョウを中心としたメンバーはモンスターの出るという噂をたしかめにこの森へ来ていました。そしてモンスター猿を動画に撮って収入を得ようとしています。私はこのモンキーサークルは前作のモンキーピークと違いがはっきりしていると考えています。モンキーピークの場合は薬害の復讐ということで製薬会社が狙われました。ただ社員の中には全く薬害を知らず責任の無い者も含まれていました。今回のリョウたちは主導的に動画でスクープ映像を撮るという目的がはっきりしています。たとえ金で雇われたメンバーであってもその趣旨は理解して参加しているのです。面白半分で森に来てしまったメンバーが襲われるという意味では今回の方が理にかなっています。ただ私は興味本位で足を踏み入れただけの彼らが命まで取られるというのはアンバランスだと考えています。ですからまだこの先、隠された猿側の動機があるかもしれないのです。
真っ暗な森の中で孤立したメンバーたちですがビデオカメラの夜間モードでまわりを見ることができました。これはわずかな光を増幅して暗闇でも見えるような機能と思われます。鹿や熊の動きを確認しているスキにリョウはカメラを盗まれました。戻ってきた「えーご」が盗んだとリョウは言いますが、はたしてそうかと私は疑っています。猿側が盗んだ可能性もあります。いずれにしても、リョウたちはこのまま帰ることが出来なくなりました。苦労して撮影したモンスターの映像を取り戻さなけらばならないのです。今までは朝まで待って国道にでも出れば、そのまま帰宅できました。犠牲者の件も警察に通報すれば良いのです。しかしカメラを取り戻さなければ収入が無くなるという新たな動機が生じています。