もしかするとEMP爆弾かなと思っていたらそうでした。
孝と麗は両親を探しに行くためにそれぞれの実家に向かう予定です。このまま高城家で安全な日々を過ごすことはできますが当初の目的が家族を保護することだったのです。ただ高城パパもそろそろ都市部を捨てて郊外に移動する気でした。ゾンビが多い都市部では守りにくいということです。孝はバギーを貸してもらって出発前の準備をしました。しかしそんな時、毬川先生が友人の南リカに電話をしている最中に携帯が壊れました。これは全ての電子機器を破壊させるEMP爆弾のせいだったのです。
充分な核兵器の保有数のある大国同士が核ミサイルを撃ち合う場合はどうなるかが描かれていて思わず見入ってしまいました。この作品のケースでは中国に対して米ロシアが先制核攻撃を行っています。狙うのは中国大陸のミサイルサイト全滅です。攻撃の理由は明確ではありませんが中国がミサイル発射の兆候を見せたなどが考えられます。ほとんどのミサイルサイトをつぶせましたが残存するミサイルが報復として中国から撃たれました。その行先は米ロシアの主要都市かと思われます。しかし太平洋上のイージス駆逐艦からは迎撃ミサイルが撃たれその迎撃に成功しました。なるほど私はイージス艦とて飽和攻撃には対応しきれないと考えていました。例えばダミーミサイルを何千発も撃たれて中に数百発の核ミサイルがあればすべてを迎撃しきれないのです。しかし今回のケースではとてもイージス艦が有効に働きました。米ロシアは先制核攻撃をして残存したミサイルに反撃されようとしていました。その数発の核ミサイルのみ撃ち落とせれば米ロシアの完全勝利となります。残存したミサイルの反撃を防ぐという意味でもイージス艦は重要です。
日本列島の上空でEMP爆弾が爆発しました。これは人間に対する殺傷力はないですが電子機器を破壊してしまいます。日本中のパソコンや車両などが全て故障してしまったのです。電力が生きている市街地でも電子機器が壊れれば何もできなくなります。問題はこの攻撃の意図です。私は最初、日本に対して攻撃をして中国が上陸してくるのではと考えました。つまり中国大陸が核に汚染されたので移住してくるという目的です。ただそれならば今やる必要は無く、数日後でも遅くはないのです。先制核攻撃直後にやる意図はイージス艦の破壊だと思われます。イージス艦の電子機器を無効化できれば残存した核兵器は有効になるのです。