ハゲのグラサンは知的な敵です。
人外に乗っ取られたあるび田市はハゲの支配者的人外が指揮をしています。すでに真山チームの侵入を知ったハゲは防災放送で市民を動員しました。その際、妙な音声を流していることから市民たちは戦闘モードになっていてレコーダー挨拶による偽装も効かないと思われます。メイドの緒方は真山や佐藤君を車に乗せて一気に脱出をはかりました。
この作品の人外は高速で走るランタイプです。ゾンビ物ではゾンビが走るかどうかが重要なポイントになります。もしゾンビがゆっくり歩くだけなら人間は走って逃げれば良いのです。しかしこの作品の人外は全速力で走ってきました。そうなるとフラフラの佐藤君を抱えていては逃げるのは困難です。すでに移動手段は緒方の運転する車に限定されました。
緒方は神宮寺たちを助けるために人外を車で轢きました。このシーンは見逃しがちですが私は重要だと思っています。もし人外がもう人間に戻れない不可逆性を持っているのならば轢いてしまっても納得できます。しかし佐藤君の例もあるように全ての人外は人間に戻れる可能性が出てきました。そうなると簡単に命を奪ってしまうのはどうなのかという疑問が生じるのです。そもそも服部などは人外になってしまった小熊さんを元に戻すために動いているのです。真山はそのあたりの所に気を使っています。人外と戦う時もスタンガンで気絶させたりしていました。また銃器を使う時も車のタイヤを狙ってパンクさせるというソフトな方法を用いています。