草太の生存を匂わすラストはニヤリとさせられました。
ゾンビ部隊が自爆してから一年後、マスコミはある程度情報を公開したようです。生徒の多くは死亡して遺族は情報公開を求めています。しかし生物化学テロであるということ以外の詳細は秘匿されていました。さすがにゾンビ的な事などはふせられているのです。
当時、地下道に逃げた生徒たち数名は助かったようです。しかし彼らはある建物で存在を明かさずに生活をしています。家族にさえ生きていることを伝えられず隠れているのです。もし生徒たちが生きていると分かればマスコミに追いかけられます。私はそれ以上に命が危ないのではないかと考えています。生き残った生徒たちは桜井の存在や鬼灯たちの持っていた中和剤などを知っています。それを得たい組織や彼らを口封じしたい組織も考えられます。ですから生徒たちは証人保護プログラムのように存在を隠されているのです。
ウィザードである桜井は身分を隠して南米のエクアドルにいます。彼女はもう日本国内では守りきれないということです。研究にも協力していないことが分かりました。そしてカプチーノのくだりで彼女が草太と同居していることが想像できます。この作品は多くの謎を残したまま終わりましたが、序盤から中盤はとても楽しめました。